「おーい!五月~~!」


タタタ…と一人の少女がかけてくる。


「よぉ……麻理奈」


麻理奈は俺の隣まで来ると、俺の持っている緑茶を見て、「一口ちょーだい」とねだる。

俺が茶のペットボトルを麻理奈に渡すと、麻理奈はごくごくと緑茶を飲み干した。


「おい、全部飲みやがったな、お前」


「ぷはぁっ!ん~美味しかった!ありがと五月っ。はい 、ペットボトル返すね」


「いらねぇよ!お前全部飲んだんだから、ペットボトル捨ててこいよ」


「(えーー……)」


「思いっきり嫌そうな顔をするな。自業自得だ」


「ちぇ。まぁ良いけど。…それよりも、五月」


空のペットボトルを握ったまま、麻理奈が急に真剣な表現へ変わる。