「俺はそんなふうに思いません。
 先輩は……可愛いです。
 誰が何と言おうと、先輩から離れません。
 俺が先輩と一緒にいたいんですから……」


「っ……!」



 我ながら恥ずかしいことを言ってしまったと思ってる。


 耳もとで囁くと、彼女はビクリと身体を震わせた。


 自分の胸板に当たる先輩の背中から、彼女の体温が高くなったことを感じとる。


 それでももう、止められない。


 

「俺、美桜先輩が──好きです」




 気付けばそう、つぶやいていた。