「また来てるよあの子!」


「あの男の子、二年の中で人気だよね。
 可愛い系だって」


「付き合ってるのか? あの二人」



 毎日3年の教室を覗くので、俺は3年の間ですっかり有名になっていた。


 それでも俺は気にしなかった。


 美桜先輩に会えるだけで、嬉しかったから。


 けれど美桜先輩は恥ずかしがり屋で、目立つことが苦手らしい。


 俺たちのことを噂されるたび、真っ赤になっていた。