[陸]
「陸ーちょっとこっちこーい」

なんだよ、どーせ一緒に帰るんだから呼ばなくてもいいだろ...

うわ、女いるし。

「ほら、こいつが椿ちゃんがいってたやつだぞ」

「あ、こ、こんにちわ!天野椿ですっ!」

「あぁ、こんにちわ、僕は杉山陸だよ。」

「よ、よろしくおねがいします!」

なんだこいつ?あの香水臭いケバい女じゃねぇな。

「よろしくねっ、それでなにかようでもあるのかな?」

「あぁ、それは...えっと...」

なんだこいつ...。おもしろいやつだな。

てか、俺のことしらなかったのか?

「部活見学でこの子といっしょになったら陸に会いたがってたんだよ」

「そうなんだね、じゃぁ素でいかしてもらおうかな。」

「お、陸いいのかー?」

「大丈夫だろ、なんかこいつおもしろそーだし。」

「ははっ!まぁ好きにしな」

「あぁ」

あいつはポカンと口をあけ、頭のクエスチョンマークをだしている。

まぁ、無理もないな





「なぁ陸。素で本当にいっていいのか?」

「あぁ。」

こいつとは中学のときからの親友。

ちいさいころからずっと、みんなのまえでは素のじぶんをだしていなかった。

友達では、たくみしかしらなかった。

それを全く知らない女に隠さずみせるのだから、あのとき笑っていたが

すごくびっくりしていたのだろう。

俺がこんなことするのには理由がある。

それは、俺が杉山財閥をつぐひとになるから。

完璧でいないとだめだからだ。

「あいつなら、誰にも言うなっていえばどうにかなるだろ。」

「まぁな...」

そこで俺はたくみとわかれた。