「急にネックレスが光って、そこで意識がなくなったんです。 それで気が付いたらここに居たんです。」

「ネックレスってどんなやつ? 普通のネックレスじゃなくて、まじないが掛けられてた?」

「ただのネックレスだと思います。 Rの文字に小さな薔薇の付いたネックレ、ス……。」


Rの文字に小さな薔薇……だと?この女はいったい何なんだ……っ。


「ジョシュさ__っ!?」


ルカに近付きシャツを掴むとボタンが飛び散り、胸元が露わになった。だが首には何も付いていなかった。首を掴み、そのままルカをベッドに押し倒した。


「ネックレスはどこだ。」

「……え?」

「ネックレスはどこにあるのかと聞いている!!」

「っっ!?」


ルカの細い首に爪が食い込み、微かな血の香りが部屋に流れた。甘く、ヴァンパイアを誘う様な匂い。


「シエル!!」


ジョシュが制止させようと割って入ってきたが、俺は止められなかった。

ルカは苦しそうな顔をして俺の腕を掴むが、まだ離してやるつもりはない。


「早く答えなければこのまま首を潰す。」