「嘘つくな…っ!
あんたもどうせ、アイツみたいに…
俺を裏切るくせに…っ!!」

「つかないよ…
私は嘘つかない…

その先生は、柳瀬くんの気持ちを裏切ったのかもしれないけど…

私は、柳瀬くんの気持ちを裏切らないよ…
クラスのみんなの気持ちを受け止めるよ…」


柳瀬くんは、抱きしめている私を離れさせようと私の身体を押し離したが…

私は柳瀬くんを離さないように強く抱きしめた


私はあなたから離れない…
私は裏切らないと身体で教えた


「………っ…
俺は学校に行かねぇよ…

絶対に行かねぇ…」

「うん…
それでいいよ…

柳瀬くんの気持ちが落ち着くまで
私は柳瀬くんを待ってるから…」


今は無理でも…
いつか自分の足で学校に行って欲しい…

私やクラスのみんなも
それを望んでいると思うから…


「………先生…
明日も来てくれる…?

学校の授業…
教えてくれないか…?」

「うん…!!
来るよ、絶対に来る!!

たくさんの教科の教科書持って行くからね?」

「うわっ…!
マジ、それ勘弁…!」

「フフッ…」


柳瀬くんは、さっきまでの悲しげな表情は消え…
笑顔を見せてくれた


柳瀬くん…
私は絶対に裏切らないからね…