「…まあ、話してもいいけど…
同情とかすんなよ?」

「う、うん…」


柳瀬くんは、ふう…と息を吐いて
話し始めた


「中学生の頃
俺には好きな先生がいた

その先生は生徒想いで
自分のことより、生徒を優先するほど
優しくて温かい人だった

俺は、他のヤツに先生を取られたくなくて…
先生に告白した

先生も俺のことを好きだったみたいで
俺らは隠れて付き合うことにした

俺は毎日が楽しくて、先生に会えるから
風邪を引いても、毎日学校に通った

だけど、中学を卒業するとき
先生は俺をフって違うヤツと付き合い結婚した

先生は俺と付き合いながら
違う男とも付き合っていたんだ…

俺は遊ばれていたんだと知り
もう学校に行かないと決めた

学校に行けば、先生と過ごした日々が
頭をよぎるから…


んで、不登校なわけ
分かったかな?鳴海先生」


そうだったんだ…
だから、柳瀬くんは…

学校に来ないんだ…

ツライ思い出を思い出してしまうから…


私は、柳瀬くんの話を聞いて
悲しくなり、涙を流していた


もし、自分なら…
生徒を裏切るようなことはしない

柳瀬くんの想いをきちんと受け止める…