「紫乃、大丈夫…?
ごめん、抑えきかなくて…

どこも痛くない…?」


柳瀬くんは、私の頭を優しく撫でると
不安げに私に言ってきた


「大丈夫…
痛くされても…

柳瀬くんだから…
平気…」

「紫乃…」


柳瀬くんだから…
私は、もう柳瀬くんを生徒としては見れない…

私と柳瀬くんは…
先生と生徒の関係じゃなくなった…


あれだけ柳瀬くんが言っていた先生を
私は批難していたのに…

同じ道を辿ってしまっている…


でも、何故か後悔はない…
今の私はすごく幸せだから…


「紫乃…
俺のことも柳瀬くんじゃなくてさ…

真冬って呼んでよ…
紫乃に真冬って呼んでもらいたい…」

「ま、真冬……」


私は柳瀬くんを下の名前で呼ぶのに
少し緊張しながらも、呼んだ


「ははっ。可愛い…
さっきまで、あんなことしてたのに…

名前を呼ぶのに緊張してんの?」

「もう、大人をからかわないで…っ!」


真冬といると…
心が温かくなる…

何故、真冬って名前なのか分からない…
真冬って名前は冷たく感じるけど…

柳瀬 真冬は、温かい心を持った人だと思った…


「紫乃…愛してる…」

「私も…真冬…」


私たちは、深いキスをした


私たちは…先生と生徒じゃなく
一人の男と女…恋人同士になった…