――…

「…これだけは言っておく。余計な事は喋るな。」

「何、余計な事ってー?もういいから中入れてよー。寒いじゃんっ。」


呼んだは良いもののコイツが本当にきちんと凜の本音を聞き出してくれるかとか余計な事は言わないかとか段々心配になってきた。一応、凜に会わす前に念をおしておく。


「少しでも変な事言ってみろ…もう絶対家呼ばないからな。」

「例えば受付嬢に好かれて、毎日職場はピンク色とかー?」

「マジで殺すぞ?」


そんなやり取りをしている内に凜が家から出てきた。


「なんか騒がしいと思ったら何してんの二人共ー。こんなとこでー。寒いでしょ?中入りなよ。」

「こんばんはっ。凜ちゃん久しぶりだねー!お邪魔するねー!てかさー聞いてよー。こいつ今日も合コン…」


バシンと鞄で松井の頭を叩いた後、俺は無言で家の中に入った。


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