「じゃあ、なんでてめぇは…
あのマンションに住んでねぇんだよ!!」

「……あれ…?
な、なんで…?」


確かに、カーラさんの言ったとおりだ
僕は引っ越す予定なんてなかった

あと五年くらいは、あのマンションに住む予定だった…


えっ…!?ど、どうして…!?


「はぁ…こんな面倒なら
コランのヤツにでも渡しとけばよかった…」


カーラさんは、また ため息を吐くと
近くにあった公園の中に入り
公園に置いてあったベンチに座った

僕はそんなカーラさんについて行き
何をしたらいいのか分からず、カーラさんの目の前に立っていた


「なんで目の前で突っ立ってやがる
隣、座れよ」

「は、はい…!
お、お邪魔します…」


僕は恐る恐るカーラさんの隣に座った
カーラさんは、まるで眠るように頭を上にあげ目を閉じていた


僕はそんなカーラさんを横目で見ながら
少し見惚れていた

カーラさんって口を閉じれば綺麗な方だって思う
金髪が太陽に当たりキラキラ光っていて、ホントに天使みたいだった…


「なに俺をジロジロ見てやがる」

「す、すみません…っ!!」


カーラさんは、いつの間にか目を開けていて僕を睨んでいた


「カーラさんの髪って綺麗ですよね…
太陽に当たるとキラキラ光って…

ホントに天使みたいです…」

「……言っておくが、これは地毛だぞ
まあ、でも天使が全員金髪ってことはないけどな」


カーラさんは、僕の言葉に複雑な顔をしたあと、自分の髪を触り言ってきた