「ちょ、夏海!?待てお前っ!」

追いかけてきた瑛星に、玄関で追いつかれる。

すると、
涙が次から次へとこぼれ落ちて止まらない。

止まれ、止まれ、止まれ!

そう願えは願うほど、涙は流れ出す。


ぎゅっ。


翔ちゃんとは違う、少し強引な抱きしめ方。

「─落ち着け。大丈夫だから。」

なにが?なにが大丈夫なの?

あたしは何が悲しいの?

友だちと幼なじみの恋を祝福できないほど心の狭い人間になってしまったのだろうか。

ぐるぐると、色々な思いが駆け巡って、頭と心がばらばらになっている。

わかってるよ。

前から、思ってた。

お似合いな2人。