「それにしても、どうして?」

そういうと、翔ちゃんと春花は顔を見合わせて苦笑い。

どちらが説明するかの目線らしい。

すると、翔ちゃんが口を開く。

「ほら、この学校、運動会の次の週に定期テストでしょ?うちのクラスのみんな、部活やら勉強やらで忙しいからさ。」

つまり─

特進クラスの皆様は勉強したくてしょうがないと。そしてお勉強に余裕のある2人がやることになったと。

そりゃあ自分たちの口からは言いにくかったよね、うんうん。

「んで、夏海も瑛星も、勉強してんの?あんたら、まずテストあること把握してた?」

うっ。

春花様のいうとおり。

テストの存在すら把握していなかった。

「なっちゃん、また泣くよ?」

ニヤニヤしながら言うなぁ!!

─いや、待てよ。いいこと思いついたかもしれない。

「翔馬様、春花様。放課後、一緒に勉強しませんか?」

確実に、メリットがあるのはこっちだけだ。
しかし、この二人なら!
いいって言ってくれるかもしれない!

「あたしはいいけど。」

「どっちにしろ僕は毎回教えてるしね。」

こ、これは!!

「...瑛星もくる?」

一応聞いてみ.....
「行かない。」

はい、デスヨネー。

「へぇ、来ないんだあ〜。」

春花が挑発を始める。

「別に勝手だろ!?」

「いや、いいよ?古賀くんと夏海といーっぱいお話できてラッキーだなぁと思ってさ。」

...春花。あんたすごいよ。

「わかったよ!行きゃいんだろ!」

こうして、テスト勉強も始まった。