「こっちこっち!」 そう言って、女は手招きをしながら 勝手に進んでいく。 「はぁ……なんつー自分勝手……」 呆れすぎて、思わずため息が出る。 いつもなら、絶対シカトしてるだろうけど 林崎に仕事を任せてしまった以上 行くしかないと思い、 俺は仕方なく女の後を追った。 着いた場所は、誰もいない視聴覚室。 なんで鍵開いてんだ? 初めに思ったことがそれだった。