「あれ…寝たの?」 愛優が戻ってくると、俺の肩に身を任せる季蛍を見て驚いた顔をした。 「寝た。…季蛍いつ帰った?」 「んー、さっき。帰ってからそんなにたってないから」 「…どっか寄ってきたな、この顔色は」 「仕事帰りの飲み会、途中で抜けてきたんだって」 「言ってた?」 「怒られるって言いながら帰ってきたけど?」 リビングを抜けて隣の部屋へ移る愛優は、そう言いながら苦笑いを浮かべた。 「…バカ」