『明日、会いたい…』
初詣のことで頭がいっぱいになっていて、なかなか寝付けず遅くまで起きていると、優から電話がかかってきた。
暗い声からして、何か悪いことがあったのだろうということは予想できた。
朝、遅く起きて約束した場所に着くと優はもうきていた。
「突然ごめんね…」
“全然平気だよ”
そう言おうと口を開いたのとほぼ同時に、優の目から涙が溢れ出してきた。
「どうしたの?」
「ッッ//…祥クンがね……」
あぁ、塚田クンとケンカしたのか…
「別れようって言われちゃった…」
慰めようと言葉を探しはじめた瞬間、優が顔を上げて言った。
「………えっ…?」
状況を理解するのに時間がかかった。
優の話を聞いただけでは、何で別れ話が出たのか、その原因すらわからなかった。
「どうすればいいのかな?私、何かしちゃったのかな…?」
「そんなことないって。何か理由があるんだよ。私が聞いてみようか?もしかしたら何かわかるかもしれないし。」
目の前で泣き続ける優に何かしてあげたくて、私はとっさにそう言っていた。