「ふぅん。
てか、毎日一人でつまんなくないの?」
「えっ?あっ。そんなことないよ。私、サッカー部の練習見るの好きだし?」
言った後、後悔した。
そんなこと言ったら好きってバレるかもしんないじゃん。
そんなことを考えて焦っていたら、今井クンが近寄ってきて、窓の外に目をやった。
「好きなヤツでもいんの?」
「そ、そんなんじゃ……」
否定するけど顔は真っ赤で、そんな嘘はすぐ見破られた。
「いるんだ。てか誰?」
「そ、それは言えないけど…。片想いだし。絶対叶わないんだけどね。」
そう言うと、今井クンは少しだけ笑った。
その顔がなぜか切なそうに見えて、私はふとあの日のことを思い出した。