「梨々、ごめん。待った?」


息を切らしながら駆け寄ると、キミは驚いたように振り返った。


“梨々”って言う瞬間、緊張しすぎて声が震えた気がした。


「チッ。彼氏持ちかよ。」


最後にそう言い残すと男たちはさっさと逃げていった。