「つかお前ダサすぎじゃね?あんな緊張してる早飛初めてみたわ。マジウケた。」


そう言って爆笑する高野は俺の少し前を歩いていた。


「てかさ、お前は好きなヤツいねぇの?」


バカにする高野に何も言い返せなかった俺は、さりげなく話題をかえた。


「……んなもん教えねぇよ〜ま、俺は早飛とは違うから(笑」


そう言った高野はいつもとどこか違って。


俺は何も言えなかった。



「さっさと帰るぞ。明日、俺ん家だからな。遅れんなよ。」


高野の後ろ姿を見つめながら、俺の頭には彼女の顔が浮かんでいた。


明日、来てくれるといいな。


ただそんなことを考えていた。