それから家に帰っても、私はずっと考え込んでいた。
あの引きつった顔は私の勘違い?
勘違いだよね?
だって、優しくしてくれたもん。
話し掛けてくれたもん。
みんなといるときみたいに楽しそうじゃなくても、ちゃんと話し掛けてくれたもん。
嫌われてなんかないよね?
あれは私の勘違いだよね?
そうだよね…?
そうならいい。
そうであってほしい。
きっとそうだ。
そう言い聞かせるのに不安で。
好かれたいなんて望まないから。
だからせめて嫌わないで…
傍にいさせてなんて言わないから。
だからせめて嫌がらないで…
気付いたら寝ていて、目が覚めたとき枕はびっしょり濡れていた。