「あ、あのさ……」
「ん?何?」
慌てたように何か言いかける今井クンに弓菜が反応する。
「お前ら、クリスマス空いてんの?」
えっ?
「空いてるけど?」
「じゃ、じゃあさ、俺らと一緒にやんね?こっち男ばっかだし、お前らも女だけだろ?」
声、震えてる。
今井クン、緊張してる?
「おっ、いいねぇ。」
「だろ?」
「私も賛成!!いいよね、梨々?」
「えっ?私も?」
突然振られて驚いていると、後ろから今井クンの低い声が響いてきた。
「……イヤなら来なくてもいいけど…強制じゃねぇし。」
それ、どういう意味?
何でそんな引きつった顔すんの?
来るなってこと?
私、どうすればいいの?
「梨々も行くよね。てか強制だし。」
「えっ、あの……」
「わかった。んじゃ、明日な。また連絡するわ。」
最後にそう言い残した今井クンは、いつもみたいに笑ってた。
それなのに、さっき見たあの引きつった顔が頭から離れなくて。
私、嫌われてるのかな?
そう思うとすごく胸が苦しかった。