階段をなるべくゆっくりあがっていく。


全部をのぼりきると、途端に心臓は激しく音をたてはじめる。


深く呼吸をしながら教室へと足を進めた。


1‐2


そのプレートが目の前に来たとき、俺は初めてドアが中途半端に開いていることに気づいた。


確か、ちゃんと閉めてきたはず…


じゃあ、もしかして…


そんな僅かな期待を胸に、俺はその隙間から教室を覗き込んだ。