サッカー部は今日も校庭を走り回っている。


そう言えば陽太のヤツ、部活に行かなくてもいいのか?


大会近いのにサボりかよ。


っても、俺も人のことは言えないか…




なんて、そんなどうでもいいことを考えてみる。


そうやって他のことを考えていないと、緊張でおかしくなりそうだった。


彼女は来てくれるのか。


来たとしたら何て言おう。


答えはやっぱNOかな。


いや、その前に来てくれないだろう。


来るわけない…


けど…


でも、もし来たら…




そんなことばかり考えて、結局無駄に緊張してしまうばかり。


自分がこんなに女々しいヤツだとは思わなかった。


こんなに振り回されて。


こんなに必死で。


こんな風になるなんて、全然想像もしてなかった。


全然考えたことなかった。