「じゃあ後はよろしく。残りの時間は自習ってことで。」
先生が教室を出たと同時にくじ引きが始まった。
いつもと同じように委員長がくじを作り、順番にそれを引いていく。
みんなが順番を争っている中、あまり乗り気じゃなかった私は、その様子をボーッと見ていた。
「ほら、梨々行くよ。」
七海に腕を引っ張られ立ち上がったときには、ほとんどの人がくじを引き終わっていて、私は結局一番最後だった。
「まぁ、梨々ドンマイだよ。残り物には福があるって言うしさ。」
七海に励まされながら紙を開く。
番号は“35番”
窓際の一番後ろの席。
一番好きな席だ。
「やったじゃん!!いいな、梨々。」
「ヘヘッ、ラッキ……」
じゃない…