「チョコ、今年は誰からも受け取らないつもりでいたのにさ…。義理だってわかってんのに…。それでも貰っちまった……。俺、ダサいだろ…?」
そう言って力なく笑った早飛に、俺は言葉が出なかった。
結局俺には何もできなくて。
俺はその場に静かに座った。
目の前の早飛の切な気な顔が、彼女の泣き顔とかぶる。
両想いなのに上手くいかない。
そんなの辛い。
俺だって辛いよ。
二人が上手くいけば諦められるのに。
諦めるのに…
二人をくっつけようって協力出来ればいいのに、俺にそれすらできなくて。
いつまでも消えてくれないこのキモチが堪らなく憎くて。
俺のせい…
そんな風に自分を責めるしかできなかった。