「ハハッ//瀬川、顔真っ赤〜。バレバレだよ。」
「そ、そんな笑わなくても……」
恥ずかしそうに俯いて顔を隠す瀬川。
そんな彼女にズキッと痛む心。
「ねぇ、どうすんの?」
そんなキモチとは裏腹に、余裕そうに振る舞う俺。
「えっ?何が?」
意味が通じなかったのか、首を傾げてきょとんとする彼女。
その顔があまりにも無防備で可愛くて。
俺は慌ててしゃべりだした。
「だ、だから、俺にバレンタインくれる?」
「あ、そっか。」
ドクンドクンとうるさい心音は、耳障りなほど俺に響いていて、近くにいる瀬川にも聞こえるんじゃないかってくらいだった。
「で、どうすんの?」
逸らしていた目をもう一度合わせ、余裕な笑みを見せながらもう一度聞く。
「ほ、本当に教えてくれる?」
真っ赤になりながらそう聞いてくる彼女に、俺は笑って頷いた。