三学期がはじまり、すでにもう一ヵ月が過ぎていった。
二月半ばになり、周りのヤツらはみんな“バレンタインだ”なんてはしゃいでいる。
そんな中、俺は一人机に伏せていた。
俺の心の中はあれ以来晴れないまま。
あの日、塚田の横で楽しそうに笑った瀬川の顔が頭から離れない。
あれから二人がどうなったのかはわからない。
結局どうなったんだろう?
塚田は佐々木と別れたんだろうか?
佐々木と別れて瀬川と付き合っているんだろうか?
そんな疑問を抱きながらも、俺はその真実を突き止める勇気すらない。
彼女が笑ってくれればいいなんて言いながら、結局はフラれるのが怖いだけ。
そんな自分が情けなくて、落ち込んでた気分はさらに落ち込んでいく。