「春樹の席は……そうだな、原西の横で」




え……





覚えてないことを、いのる。

覚えていて欲しいとも、おもう。






あたしってわがままなのか。





「よろしく、原西さん」





爽やかな笑顔で言い放つきみ。

昔は、ソノ、ソノ、と呼んでくれていたのに




あぁ、胸がえぐられたような痛み。






きみは、あたしのことを覚えていなかった。



いいじゃないか。

でも、よくない自分がいる。

覚えていて欲しかったのか、自分。






初恋が、








再び動き出す瞬間。













ねぇ、きみは