6月に入り、梅雨入りが発表された頃、

「あれー?繭子、朝からご機嫌じゃん。何かあった?」

「えへへー。まぁね。」

不思議そうにあたしの顔を覗いてくる美羽が、目の前にいた。

今日は、翔矢に会えるんだ♪

「彼氏がらみでしょ⁈顔がふやけてるよ。」

「何とでも言って!今日久々彼氏に会えるんだ♪」

途中から絡んできた愛衣にも、超ニコニコのあたし。

美容院行ってからまだそんなに日が経ってないから、髪もいい感じだし、化粧も最近上達してきたし。

早く学校終わらないかな〜。


「おはよう。今日、さっきね、私…自分から木村くんに声かけちゃった…!」

今度はゆうちゃんが、顔を高揚させながら会話に入ってきた。

「ゆうちゃん頑張ってるね!そろそろ告っちゃえば?」

「やだ、何言ってんの愛衣!私まだそんなんじゃ…。」

そう言いながらも、ゆうちゃんの顔がどんどん赤くなっていく。