「そ、そりゃ、それくらいは…思ったよ?」

「ほらー!」

「なに、”ほら”って!」

「次はメアド聞きなよ!それがいいよね、繭子?」

「う、うん。」

「やめてよ繭子までー。」

ーーーお昼休みが終わるまで、ゆうちゃんとコータローについての話題が尽きることはなかった。

あたしは…会話にはあまり参加せず。

美羽もどちらかと言うと聞き役で、話していたのはほとんどが愛衣だった。

「……。」

ゆうちゃんを、羨ましく思った…。

好きな人が彼氏になると、何でもないことで不安になってしまう。

いつも、安心していたいと願う側で、不安が付きまとうんだ。

翔矢の、声が聞きたい。

翔矢に、会いたい……。

翔矢も、会いたいって思ってくれてるかな…?