「ゆうちゃん、早く行っといでよ!」

愛衣がゆうちゃんを促していたーーーというより、野次馬根性丸出しなカンジ。

「ゆうちゃん!」

あたしも手招きしてみせた。

「う、うん。」

ちょっとオドオドしながらこちらに来たゆうちゃん、悔しいかなあたしにはない可愛らしさ満載だった。

「清田さんから、オレの事タイプだとか…そんなような話聞いて来たんだ。清田さんとは売店で会ってね、今度ゆうちゃんも売店行く?」

こーゆう事をサラリと言えてしまうのはキャラだろうか…しかも全然いやらしく聞こえない。

「え、あ、うん…。ありがとう。」

緊張しながら笑顔で答えるゆうちゃんに、コータローはふんわりとした優しい笑顔を向けていた。

「じゃあオレ行くわ。またね!」

あたしとゆうちゃんに軽く手をあげてから、コータローはアクセサリーをシャラシャラさせながら戻って行った。