《最近翔矢がそっけなくて。。。さみしすぎるー!》

《そーなの?忙しいだけじゃないの?》

潮干狩りから1週間ーーーあたしは、朝から雪乃とメールのやりとりをしていた。

電車の中に始まって、今は歩きながら片手にケータイ。

それにしても、朝から暑い…。

もうすぐ突入するであろう梅雨のジメジメよりは、いくらかマシだけど。

「……。」

あたしは、一度だけ乗せてもらった、コータローの自転車の心地良さを思い出していた。


《忙しいだけならいいけどさ、この前映画に誘ったけど断られたし。》

忙しくても、1日くらいあけてくれたって…。

《大会が近いからじゃない?100メートル狙ってるって言ってたよ。》

「…。」


あたしは、そんな事知らない。

《翔くんに、繭子がさみしがってるって言っといてあげる。笑》

ーーー‼︎

《それはやめて‼︎》

そんなことを人づてだなんて、冗談じゃない。