コータローに《彼女いるの?》ってメールをしたのは、お風呂に入る前の事。

「……。」


《いないよ。》


お風呂からあがった後でコータローからの返信を見たあたし、不思議な感覚に襲われたのだった…。


いないのか…そっか……。

これでゆうちゃんに紹介できる。


シャラ……

「…。」


シャラシャラと揺れる、コータローのアクセサリーの音が、聴こえた気がした…。


彼女……いないんだ。


そういえば、今日は翔矢からメールがなかったな…。

部活、忙しいのかな。

映画…誘わなきゃ。