「あ、そうそう。」

ソフトクリームを食べ終わった愛衣が、手をポンと叩いて言った。

「木村くんが良くない?」

「何の話?」

「だからー、ゆうちゃんの話!」

「わ、私?」

急に話をふられ、眼を丸くするゆうちゃん。

「背が高くてオシャレ、顔もそこそこいいし、笑うとけっこう可愛くない?木村くんって。ゆうちゃんの好みのタイプそのまんま!」

「あ…。う……。そ、そうかな…。」

言われて恥ずかしそうにしているゆうちゃん。

「確かに。愛衣よく気付いたね。」

美羽も納得の表情。


「…。」

あたしはーーー。

ゆらゆら、ゆらゆらと、あてもなく彷徨う波に揺られているような、変な気分…。


「まずは友達になってみたら?中学の時は別に悪い話も聞かなかったし、繭子が仲いいから紹介するとか?」


え…。