そんなネガティヴな思いだけが、渦を巻くーーー…。


「はぁ……。」

この、吐いたため息が部屋に充満する瞬間が、あたしは嫌い。

なのに、そんな気持ちを無視するかの様に、あたしの口から吐き出されるそれに色をつけるとしたら、きっと雨雲みたいな色なんだろう。


今日はもう本当にお風呂に入ってしまおう…。

こんな日は、早く眠りたい。


後で翔矢に電話するつもりだったけど、予定変更、あたしは久しぶりに早々と眠りに就いたーーー。



「お、繭子。なに色気付いてんだよ。」

「うるっさい!行ってきます!」

一夜明け、今朝は快晴ーーーあたしは家を出てから、駅までの道をひたすら走っていた。

お兄ちゃんが何か言ってたけど、相手にする余裕がなかったのは遅刻しそうだからで、その理由は化粧をしていたから。

美羽から教わったはいいけど、慣れないとこんなにも時間がかかるものなんだな……明日はもう少し早く起きなきゃ。


「…はぁ……はぁ…はぁ……。」


改札を抜けたところで発車ブザーが鳴り…乗り遅れたあたし………。