「あれー?言ってなかったっけ?」

「き、聞いてないよ〜…。」

動揺する気持ちが、変な声になる。


そこは、あたしの…場所だったのに……。

「だからね、マネージャーは交替でやったから毎日行かなくて済んだの。」


「そっ…か、良かった……ね。」

「連休終わっちゃったから、また今日から毎日部活だけどね。」

「あはは…。」


笑えない。

今のあたしは、笑えない…。


「ごめん雪乃、お風呂、入らなきゃ。」

「わかった。じゃぁまたメールするね!」

「うん、あたしも…。」


そう言って電話をきったあたしたちーーーもちろんお風呂なんてウソ、あたしはベッドに突っ伏した。

何て事ない会話がキッカケで知った、翔矢と雪乃のことーーー知りたくなかった…。


時間が戻せるなら、もう一度……受験をやり直したい。