仕方ないんだけど…。

仕方ないと思えば思うほど、淋しくなってしまうんだ。

「…。」

あぁ、この考えだすと止まらない性格、何とかならないものだろうか。

ふぅっと吐いたため息が、机をすり抜けて、地面に吸い込まれていった。


キーン…コーン……

今日何度目かのチャイムが鳴り、お昼になった空には、朝と変わらず薄い雲がかかっていた。

「繭子、お昼にしよー?」

美羽がお弁当片手に、上機嫌で言った。

「今日あたし売店だから、美羽たち先に食べてて?」

「りょーかい☆」

ゆうちゃんが明るく返してくれた。

お昼は大抵、あたしと美羽、それからゆうちゃんと愛衣(あい)の4人で食べる。

お昼はお弁当だけど、うちはお母さんが働いてるのもあって忙しいから、たまに売店に買いに行ってて、今日がその日。

「じゃぁちょっと行ってくるね!」

あたしは3人に手を振りながら、教室をでた。