確かに、あたしはこの学校が嫌い。

電車を乗り継がなきゃいけないのも、セーラー服も、翔矢と雪乃が居ないのも、全部嫌い。

それを、知り合ってスグのコータローに指摘されたことが、悔しかった。

「……。」

風で、満開になった桜が散ってしまわないか…少しだけ気になって、あたしは外をちらりと見た。


コータローからただのカンだと言われ、なんて返信したらいいのか迷って迷って……結局メールは返さなかったけど、今朝のあたしからのメールがキッカケで、コータローとぐっと近くなった感じがする。

でも別に、遠かろうが近かろうが…そんな事はどっちでも良かった。

「…。」


翔矢が、近くなる訳じゃないんだから。

部活動が始まった翔矢は、電話口でもその話ばっかりで、陸上が好きなのが良く伝わってくるし聞いてて楽しいんだけど、当然あたしの知らない話ばかりで…それが少しだけ淋しかった。

部活は来週からって言ってたのに、わざわざ希望をだして早くから参加させてもらってるそうだ。

しかも相変わらず宿題も多いみたいで、長い時間話せないのも不満といえば不満。