「ごめんね。あたしもまた連絡する。ありがとう。」

「うん。気をつけてね。」

「あはは、3分後には家だけどね(笑)。」

「間違いない(笑)。」

あたしは雪乃のお母さんに晩ご飯のお礼を言ってから、雪乃の家を出た。

昼間は曇っていたのに今はだいぶ晴れていて、ちらほら星が見えていた。

さすがに8時半をすぎた本格的な夜は寒く、あたしの淋しい気持ちに拍車をかける。


「ただいまぁ…。」

「おかえり!遠藤さんのお宅で迷惑かけてないでしょうね?」

「やめてよ、あたしもう高校生なんだから。」

遠藤さんとは、雪乃の名字だ。

「ならいいけど。お風呂入っちゃってよ!」

「はぁ〜い。」

あたしは気のない返事をして、部屋に入った。

お兄ちゃんは、まだバイトかな…。

「あたしもバイトでもしよっかなー…。」