「あははは!」

急に、コータローの笑い声が響いてきた。

「持っててくれたんだね。いいよ、そんなの清田さんにあげるよ。」

「え、でも…。」

「だって、付き合ってた彼氏と別れたんでしょ?別れたらオレが拾う約束してたじゃん(笑)?」

「…あ……。」

あんな話を、真に受けていたなんて…。

「だからあれはウソだって言ったでしょ(笑)。」

「え⁈」

「うそ。あたしも、好きだから。」

あたしは涙を拭いた後で、しっかりとコータローの目を見て言った。


後で知ったことーーー。

ゆうちゃんがあたし達から離れた後、美羽がたまにゆうちゃんと話していたのは、あたしとの仲を取り持つためだったそうだ。

そしてあたしとコータローの想いが通じた日、あたしとの約束をドタキャンされた愛衣は、ひとり本屋で立ち読みした帰りに泣いてるゆうちゃんを見つけ、慰めたそう。


その全てに、感謝しなければーーー…。