ゆうちゃんは、中間テストでは順位も良かったから、まさか補習があるだなんてあたしも愛衣も思っていなかった。

「今日も数学あるから、ゆうちゃん来てるしね。」

「…。」

チラッとみた靴箱……ホントだ、ゆうちゃんの靴がある。

期末テストの結果が良くなかったのかな…。

「じゃぁ後でね、繭子。あたし2教科あるから合流するの遅くなるけど。」

「うん、じゃぁね。」

あたしと愛衣は手を振り合って、別々の教室に入って行った。

教室には何人かの生徒が来てて、適当に座っている。

当たり前だけどみんな1年生だから、同じクラスの子や知ってる顔もちらほら居たけど、なんせ補習だからね、何人揃えば全員かなんて事は全くわからない。

「はい座れー。」

そうこうしている内に、日本史の先生が来てあたし達の数を数えだした。

「…よし、みんないるな。」

そう言うと、プリントを配り始めた。