あたしはお母さんの日傘をさして、コンビニまでの10分を歩いた。

「あたしもチャリ欲しいなー…。」

すいすいと風を切って……今日みたいに暑い日でも、時短できて楽勝なんだろうな。


シャラ…

「…?」

何かが、あたしを揺らした気がしたーーー…。



「いらっしゃいませ。」

「ふーっ…。」

コンビニの中に入り、急激に冷やされていく身体が心地良い。

あたしは一通り物色してから雑誌コーナーの前で立ち止まって、考えた。

早く帰らないとお兄ちゃんウルサイだろうなぁ…でもこの雑誌、少しだけ読みたいな。

「…。」


誘惑に負けたあたしは、5分だけと雑誌を手に取った。

お兄ちゃんは涼しい部屋で待ってるだけなんだから、ちょっとくらいいいよね。

あたしは、少しだけ立ち読みを楽しんだ。