今2人は、一緒にいるんだよね…。

「…っ。」

考えただけで、目頭が熱くなる。

2人とも、なんでそんなに平然としているの?

あたしは…何?

「……ッ…。」

視界がぼやけて、机の上が濡れていくーーーこうして泣くのは、もう何度目だろう…。

今は何も考えたくない。

あたしは涙を拭いてから、鏡を見て化粧の具合を確かめた。

「…。」


1つずつ解決していかなきゃと思っても、メールの向こうに見える2人の姿を想像してしまい、手が止まる。

今は何もしたくない。

あたしは、木から離れて落ちていく葉を見ながら、席を立った。

どこへ落ちて行くのかわからない、それでも揺れ落ちるーーー今のあたしみたいだ。

帰ろう……帰りながら、落ち着こう。

こんな調子で、ホントに雪乃や翔矢と話なんかできるかな…。

あたしは、色々な負の感情を連れたまま、教室を出た。