あたしは、下を向いてコータローの前を通り過ぎた……メールも無視したままだし、今は、関わりにくい。

「清田さん。」

すーっと、あたしの中に入ってくるコータローの声に、あたしの何かが揺れる…。

あたしの、足を止めるーーー…。

静かにあたしを見ている、可愛らしいという言葉がよく似合う、その笑顔。

「ゆ、ゆうちゃんなら、帰ったか、部活だよ。じゃ…じゃぁ。」

「清田さんを、待ってたんだけど。」

「…。」


「来週末、陸上部の大会があって、大会っつっても地区予選だけど。頼まれて…応援で出る事になったんだ、オレ。」

美羽がいるんだから、それ以上やめて…。

「そ、そう。すごいじゃん。ゆうちゃんに教えてあげたら?」

「……オレは、清田さんに言ってんの。メールも返してくれないし、避けてるでしょ?」


わーッ‼︎やめて‼︎‼︎