「背者様ー?! そんなにしんみりとお部屋の外を眺めて、どなたの事をお考えに?(にこにこ)」
 「内官・・・(にやにや)。」
 「はい、背者様(にこにこ)。」
 「あの女子は、元気なのだろうか・・・! もう、あの日から1年以上の月日が去った。いったいどこにいるのだろうな・・・(にやにや)。」
 「本当でございますね! あの女子はいったいどちらへ・・・(にこにこ)。」
 「はああああ(にやにや)。」
 「背者様?(不思議)」
 「なんだー?(にやにや)」
 「もしやー・・・! いやらしい事をお考えになられてはおりませんでしょうね?・・・(不思議)」
 「・・・! そなた! 何を申すのだ。私がそのようないやらしい事を・・・。 ・・・ そなたー! 許さぬ(汗)。」
 「これは、申し訳ありません! 私はてっきり背者様が・・・(汗笑)。」
 「そなー! まだ私をからかうのか(ちょいと不機嫌)。」
 「いえ! とんでもございません?(にこにこ)」
 「絶対そうであろう! 絶対に・・・ 絶対にそうだ(ちょいと不機嫌)。」
 「もう! 背者様。少し落ち着いてくださいませ(にこにこ)。」
 「何が落ち付けだ! そなたが私を・・・(不機嫌)。」
と私と内官がふざけながら争いをしていると・・・
 「背者様、お后様がお見えです。」
と私付の女官が言って来た。
私と内官は一瞬時が止まった!
 「何?! 后がここへ参っただと?! ・・・ 何故にだ?(びっくり)」
 「はて?! なぜでしょうか・・・(びっくり)。」
私と内官がひそひそと話していると!
 「背者様ー?」
と又女官が言って来た。
 「あ、あー! 通せ(汗笑)。」
・・・・・・
「妃! よく来たな(汗笑)。」
 「背者様! お忙しいところお邪魔して申し訳ありません(にこにこ)。」
 「ほんとに・・・!」
 「え?」
 「あ、いや! 特に何もしていなかった故、気にするでない(汗笑)。」
 「そうですか。それならば良かったです(にこにこ)。」
背者の心 ※「何が『良かった』だ! 私はよくない。そなたのおかげでせっかくの穏やかな心が荒れてしまったではないか。まったく」
 「して?! 何用だ?(汗笑)」
 「はい! 最近、王様と共に視察やらでお忙しくされておられたので、ぜひ息抜きにと茶菓子をお持ちしました(にこにこ)。」
 「茶菓子?! ・・・(びっくり)。」
 「はい(にこにこ)。」
 「・・・ そ、そうか。なんだかすまぬな! そなたに気を使わせてしまって・・・(汗笑)。」
背者の心 ※「別にそなたと茶菓子など食べてもなー・・・。余計に気が疲れるだけだ。」
后の心 ※「本当は、うっとうしくお思いになられているのに・・・。どうせ、違う女子の事でも考えていたのでしょう。」
 「・・・ あ! 内官、そう言えば、この後あれがあったな・・・(ヘルプ)。」
 「えっ?! ・・・ あ、はい。この後、あれが入っておりますー(汗笑)。」
 「と言う訳で、すまぬな后。私はそろそろ行かねばならぬ故、茶菓子は後で食べるとしよう(汗笑)。 ・・・ さー、行くぞ内官! 急がねば!」
 「え?! あ、はい! あ、背者様! お待ちくださあああああああああい・・・!」
后の心 ※「急いで私からお逃げになりたかったのですね!
そんなにも私は背者様のお気に召さぬ女子なのでしょうか・・・。ですが背者様、私は寂しくはございません。いつかあなたのお心を!
あなたが心に秘めているその女子から奪って見せます。どのような手を使っても・・・。故に、覚悟なさってくださいませ。」

 「お待ちください背者様ー(汗汗)。」
 「なんなのだ『茶菓子をお持ちしました』などと! あーもー!! 会いたくない者は会いにくるのに、なぜ会いたい者はどこかへ消えるのだ(いらいら)!」
 「背者様ー! 少し落ち着いて歩いてくださいませ(汗汗)。それではころんでしまいますぞ?(心配)。」
 「うるさい! そなたはだまっておれ! 私についてくるな(いらいら)。」
 「えー?! 背者様がついて来いとかおっしゃったのではー!・・・。 ・・・ あ、背者様?! 背者様ー! もう(困った)。」
・・・・・・ 「まったく、后も内官もうるさい! 私を自由にしてくれ! はー(いらいら)。」
私は、余りにもいらいらしすぎていたのか、いつのまにか宮殿の外を歩いていた。
 「うわー!」
私が早足でいらいらしながら歩いていると、一人の女子とものすごい勢いでぶつかった!
 「いったいなー! ・・・ おい、そなたどこを見て歩いているのだ(いらいら)。」
 「それはこっちのせりふです! どこを見て歩いているのよ(いらいら)。」
 「何?! そなた! 誰に向かってそのような口を利いておるのだ(いらいら)。」
 「あー! あなたは誰ですか?。人に自分からぶつかっときながら誤る事も知らない、ほやほやの若様とでも?(いらいら)」
 「なにー?。そなた、命は惜しくないようだな(いらいら)。」
 「そんなくだらん事を偉そうに言ってないで、早く誤ってくださいよ!
こっちわね、食べ物を落としたの。せっかく三日ぶりに手に入れたこの食べ物を・・・。命が惜しくないのか?! 食べ物のほうが今は惜しいわ。
・・・ 早く誤りなさいよ(いらいら)。」
 「・・・!」
 「何よ! 早く誤りなさい。そんなにじろじろ私を見て、何いやらしい事を考えているのか知らないけどね・・・!
いい?、私はあんたなんか男としても、人間としても願い下げよ(ふん)。」
私は! やっと、やっと心に思うあの女子に! 尊和に会えたと心で叫んだ。
 「いや! 待て・・・。私が悪かった。本当にすまぬ(汗)。」
と去り行く尊和の手をつかんだ。
 「ちょっとー! いきなり手をつかむなんて、しつれいよ(むか)。」
と、尊和私の手を振り払った。
 「あ、そ! それはすまぬ。 ・・・(しょぼーん)。」
 「いったい、どのような教えを受けてきたの?。まったく・・・(むか)。」
 「待てー! おい(汗)。」
又去り行こうとする尊和を、こんどは言葉で引き止めた。
 「何よ! まだ何か用?(むか)」
 「落とした! ・・・。」
 「え?」
 「私が落とした、そなたの食べ物の責任を取ろう(汗)。」
 「・・・ 何よ! その偉そうな態度(むか)。」
背者の心 ※「いや! 私はそなたより位は明らかに上田(笑)。」
 「すまぬ。責任を取らせて欲しい(汗)。」
 「いいです。では(むか)。」
 「だから待て(汗)!」
私は又手をつかんだ。
 「だから! いきなり手を・・・(びっくり)」
 「分かった! 分かったから、落ち着いて話そう(汗笑)。」
私が粘り強く言うと、尊和は諦めたようで、止まってくれた。
そして、私は話を続けようとしたが、目が合う尊和の瞳に、またもや心奪われ見入ってしまっていた。
尊和もなぜか何も言わずに私の目を見ていた。
言えば、私たちは見詰め合っていた・・・。
 「・・・ あ、あのー!」
尊和が気まずそうに口を開いた。
 「な、なんだ!」
私もそれに便乗して気まずくなった。
 「そろそろ、手を離してくれませんか?・・・。もう、逃げたりしませんから(汗笑)。」
 「あ、あー! これはすまぬ(汗笑)。」
 「いえ! ・・・(汗笑)。」
・・・・
「、あー・・・! ・・・ そ、そうだ! この先に、景色が美しい場所がある。行かぬか?(汗笑)」
 「え?・・・(びっくり)。」
 「あ、いや! やはり、いきなり女子をなんもなく誘うのは良くないか(汗)。」
 「いえ! ぜひ(汗笑)。」
 「ほんとか?! いいのか?! ・・・(笑顔)。」
 「はい! なんか、悪い人ではなさそうだし・・・。落ち着いて話すにはこんなざわめいていると・・・(汗笑)。」
 「それもそうだな! では行こう(笑)。」
と私は、尊和の手をつかんでその場所へ向かった。
やっと! やっと見つけた尊和を、もう話したくない! 見失いたくないと強く思っていたから、無意識に手をつかんでいたのだと思う。
しばらく歩いて、私たちは目的の場所についた・・・!
 「ほら! 見てみろ(にこにこ)。」
そう言って、私は尊和を抱え上げた。
 「ちょ! 何をするの・・・。 ・・・ うわーーーーー! きれーーーーー(笑顔)。。」
 「綺麗であろう?! ここはなー、私の隠れ家だ(にこにこ)。」
 「すごーーーい! 国中が見渡せるなんてー(笑顔)。 ・・。」
尊和の笑顔に、私は完璧に心が囚われていた。
 「・・・って、おろしてください(汗)。」
といきなり尊和が恥ずかしそうな表情で言って来た。
私は、その顔も気に入ってしまい・・・
 「それは無理だ! このまま都に帰るつもりだ(にこにこ)。」
と尊和を少しからかった。
 「ちょっとーーーー! おろしてください(むか)。」
「分かった分かった! 冗談だ。そんなに怒るでない(汗笑)。」
私は、怒り始めた尊和を卸、二人とりあえず心落ち着かせた。

 「ところで・・・! あなたはいったい誰なのですか?・・・(にこにこ)」
 「私か?・・・(にこにこ)」
 「なんだか、初めて会った様には思えないし! あなたもそう思っているように思える・・・(にこにこ)。」
 「そうか?・・・。だが、私たちは初めて会う。 ・・・ 私は、伊波 晴『イハ セイ』と言う。どうだ?! 聞いた事がある名か?(にこにこ)」
 「いえ! 聞いた事ありません。 ・・・ 私は宮野 尊和と申します。以後、お見知りおきを(にこにこ)。」
背者の心 ※「そんなに笑顔で私を見るでない! 宮殿に帰れなく・・・。そなたから離れなくなるではないか(汗)。」
 「あ、あー・・・。 ・・・ ところで、そなたは先ほど三日ぶりの食べ物だと言っておったが、それはどう言う事なのだ?(びっくり)」
 「はい! 私は食べ物には困っていない生活を送っています。ですが、私が最近出向いている村の子供たちが、食べ物を食べれずに植えに苦しんでいるのです。それを助けるため、家で食事を作り、週に二度、配給に行っているのです。今日は、その日なのです(にこにこ)。」
 「何?・・・。いや、そんなはずは無い! 王様は、宮殿にある作物を全て貧しい村に配給している。食べ物が与えられぬ人は一人もおらぬ程の量を・・・(びっくり)。」
 「・・・」
 「そんなはずは・・・!」
私は、尊和から聞かされた民の現状に驚き、言葉を失ってしまった・・・。
そして、宮殿の中の者らの言葉と、報告書の文字を信じていた自分自身に原が立ち、やるせない思いに襲われた。
 「すまぬ、私は少し用を思い出した故、ここでしつれいする(汗)。」
 「そうですか! 分かりました。では、お気をつけて(にこにこ)・・・。」
 「あー、すまぬな(汗)。」
 「あの!」
 「なんだ?!」
 「・・・ あまり、罪悪感を感じないでください。あなたは、何一つ悪くはありません(にこにこ)。」
 「・・・ いや! 先ほどの責任はしっかり取る。それは、男として十膳だ。故に、信じて待っていてくれ。では(にこにこ)。」
尊和の心 ※「いいえ! 背者様は、何も悪くはございません。そうして、私の話をお聞きになられて、急いで宮殿へ行かれるのですから・・・。そんな背者様を、誰が悪いと言えますでしょうか(にこにこ)。」
 「お気をつけてーーーーーー・・・(笑顔)。」