「背者様ーーーーー?! 背者様ーーーーーー! いったいどちらにーーーーー! 背者様ーーーーー(汗汗)!」
 「何だ! そんなに叫んで・・・。私はここだ(にこにこ)。」
 「背者様ー。いったいどちらへお出でになられていたのですか?。心配いたしました(汗)。」
 「これはすまぬな内官(笑)。」
 「もう! どこかへお出でになるのなら、一言私に申してくださいませんと・・・。背者様に何かあれば、私は王様にどう顔向けすれ

ば・・・! まったくもう(泣)。」
 「『いつもあんなだからこんな事になったんだ。自業自得です』とでも言えば良いではないか(笑)。」
 「何を仰るのですか! そんな事、言えるはずがございません(汗汗)。からかわないでください(ふん!)。」
 「これはすまぬ! そう怒るな(笑)。」
 「笑い事ではございませんぞ?! もう少ししっかりなさってくださいませんと・・・(不機嫌)。」
 「はいはい! そなたの小言は後で聞く故、少し出かけるぞ(にこにこ)。
 「出かけるとは! いったいどちらへ?・・・(不思議)」
 「宮殿の外へだ(にこにこ)。」
 「かしこまりました(びっくり)。」
私は、内官と二人の護衛艦を連れて宮殿の外へと歩いていた。
そして、その途中! 我が后に会った。
 「背者様! ・・・(にこにこ)。」
 「あー・・・ そなたか。どうしたのだ(ちょいと不機嫌)。」
 「背者様にお会いしようと伺うところでした! 宮殿の外へお出かけになられるのですか?(にこにこ)」
 「そうか! いや。そう言う訳ではない。ただ散歩しているところだ(ちょいと不機嫌)。」
 「そうでしたか・・・! では、私もご一緒して宜しいでしょうか?(にこにこ)」
 「いや! そなたとは嫌だ(不機嫌)。」
 「え?(びっくり)」
 「いや! 今は、考えたい事がある故、あまり誰かといたくはないのだ。故に、今回は遠慮してくれぬか(汗)。」
 「そうでしたか。分かりました。では、私はご遠慮させていただきます。どうかお気をつけていってらっしゃいませ(にこにこ)。」
 「あー! では又の機会で(造り笑顔)。」
そう言って后は去った。
 「背者様?(不思議)」
 「何だ内官(不機嫌)。」
 「どうしてお后様に嘘をおつきに?(不思議)」
 「あの者は、私の好みではない。故に、心から優しく接する事ができぬのだ。それに・・・(不機嫌)。」
 「それに?(不思議)」
 「・・・! 何でもない。はよ行くぞ(ちょいと不機嫌)。」
 「背者様! お待ちください(汗汗)。」
一方!
※心の声「いったいこんどは、どのように私を避けるおつもりですか背者様! なぜ、そんなに私を避けるのかは存じ上げませんが、背

者様の后は私です。それだけは、お忘れ無きよう(ちょいと不機嫌)。」

 「背者様! いったいどちらへ?(不思議)」
宮殿を出た私たちは、都の外れにある村の中でも、最も飢えに苦しむ民が住んでいる場所に来た。
 「背者様! いつもありがとうございます。おかげで、私たちの暮らしは以前にまし良くなりつつあります(にこにこ)。」
 「そうか! それは何よりだ(にこにこ)。」
私はこの場所で、村人と力を合わせて飢え問題の改善に取り組んでいた。そして、このように民から礼を言われる事に、どこか快いもの

を感じていたのだ。
 「今日も背者様がいらっしゃったぞーーー! ありがたい(にこにこ)。」
 「背者様ー(にこにこ)。」
 「ありがたき幸せ(にこにこ)。」
と聞こえる民の声・・・! いつまでも大切にしたいと思っていた。
 「どうだ?! 今日の収穫は何があるのだ?(にこにこ)。」
一生懸命何かを収穫しているご老人に尋ねた。
 「はい! ジャガイモにございます背者様(にこにこ)。」
とご老人は、立派なジャガイモを私に見せてくれた。
 「おう! 立派ではないか。これはでかしたぞ(笑顔)。何か足りないものがあれば何でも言え! 私がなんとかする故(にこにこ)

。」
 「ありがとうございます。(にこにこ)。」
 「そなたは何をしているのだ?(不思議)」
次は、畑に座り込む若者に聞いた。
 「背者様! 実は、森の獣か何かの動物に野菜が食べられてしまって・・・(泣)。」
 「そうなのか?! それはなんらかの手を打たねばならぬな・・・。しかし、いったいどうすれば・・・・・・。(汗)。」
 ・・・・・・
 「網をしてはいかがでしょうか(にこにこ)。」
と悩んでいた私たちに、一人の女子が提案してきた。
 「そなたは?(びっくり)。」
 「ご挨拶申し上げます背者様! 私は、宮野 尊和『ミヤノ トワ』と申します。以後、お見知りおきを。 ・・・ ところで、ある

国では! 森の獣や他の動物から作物を守るために、網を張ると聞きました。それを、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?(にこ

にこ)」
と言った女子の漆黒の瞳に、私は心を奪われてしまっていた。
 「背者様?(不思議)」
 「・・・!」
 「背者様(!」
 「・・・・・・」
 「背者様ーーーーー!」
 「おう! 何だ内官(びっくり)。」
 「何だではございません。女子が網をと提案しています(不思議)。」
 「あー! これはすまぬ。そうなのか。他の国では、網を取り入れた方法で作物を守っておるのか! それは良い。これを気に、この

方法が良いものであれば! ぜひ我が国でも取り入れていこうではないか(汗笑い)。」
 「はい、背者様(にこにこ)。」
 「では、早速網を探しにいこうか(汗笑い)。」
 「背者様(にこにこ)!」
 「な、なんだ尊和(びっくり)!」
 「え?(びっくり)」
私が咄嗟に言った女子の何、その場にいた内官や護衛艦! その女子や、畑に座り込んでいた若者は驚いた。
 「あ! いや、何だ(汗)。」
 「・・・! あの、網なら私の家に良いものがございます。それをお使いになりませんか?(汗笑い)」
 「・・・!」
私は、その女子の余りの美しさに心乱しかけていた。
そんな私に内官が小声で
 「背者様! 心お見出しになってはなりません。今は堪えるのです(にこにこ)。」
と言ってきた。
私も小声で
 「うるさい! 分かっておる(汗)。」
と返した。
 「すまぬな! それならばそうしよう。そなたの家はどこだ?。皆で運ぼう(汗笑い)。」
 「はい! 背者様。ご案内いたします(にこにこ)。」
と女子に案内され! しばらく歩いていると・・・。
 「こちらでございます(にこにこ)。」
と女子は足を止めた。
私たちが見たその場所にあったのは、藁で簡単に作られた小屋だった。
女子の聡明な姿からは考えがたい程、質素で! 粗末な小屋・・・。
私たちは皆、一時時が止まった。
 「そ、そうか! ここがそなたな家なのか・・・(びっくり)。」
 「はい! 背者様(にこにこ)。」
 「家族はおらぬのか?(不思議)」
 「家族の事は、私も存じ上げておりません(汗笑い)・・・。」
 「そ、そうなのか! これはすまぬ(汗)・・・。」
 「いえ! お気になさらずに(にこにこ)! ・・・。それよりもこちらです(笑顔)。」
と、ぐるぐるに巻かれた網目のマットを私たちの前に持ってきた。
 「おう! これはなんとも丈夫そうな網だ。そう思わぬか内官(にこにこ)。」
 「そうでございますね背者様(にこにこ)。」
 「まことにこのような丈夫な網を貰っても良いのか?(にこにこ)」
 「勿論でございます。この網をする場所は、私たちの食を育てる場所、だめだと申す訳がございません。むしろ、ぜひ使っていただき

、少しでも無力な私も役に立ちたいと思うところでございます(にこにこ)。」
 「そうか! 礼を申すぞ(にこにこ)。」
 「恐れ入ります(にこにこ)。」
そう言って、私たちはその網を手に、畑へ戻った。
そして、皆で協力してその網を畑に張り巡らせた。
 「よし! これで野菜は無事に育つ出あろう(にこにこ)。」
 「そうでございますね背者様(にこにこ)。」
 「あー! 内官(にこにこ)。」
 「では、そろそろ宮殿へお戻りになりませうか(にこにこ)。」
 「・・・。」
 「どうなさいました?(不思議)」
 「内官! あの女子はどこへいったのだ?(不思議)」
 「はて?・・・。どちらへいったのでしょうか(不思議・・・」
 「・・・ なんだか寂しいな! もう一度礼を言おうと思っておったのに(ちょいと不機嫌)。」
 「又次会えます故、お心をお痛めにならないでください背者様(にこにこ)。」
 「次までが長いな! ・・・ 参ろう(がっかり)。」
 「・・・ はい! 背者様(心配)。」
それから何度かその村に足を運んでいるが! 目的のあの女子には合えていない。