俺はおばさんと一緒に2階
にある梨子の部屋に向かった。


-コンコン-


「梨子?…入るわよ。」


おばさんが先に部屋に入って
うつ向いたまま俺も後に続いた。


「ごめんなさい…旬君。
寝ちやってるみたい。」


おばさんの言葉に俺は
梨子に視線を向けた。


「えっ…。」


梨子の姿を見て俺は
言葉を失った。


「びっくりしたでしょう?
ずっと食事が取れないの。
食べてもすぐに吐いちやって。
ずっとその繰り返しでね…。」


久しぶりに見た梨子の顔色
は青白く…痩せ細っていた。


「………。」


「この子.眠ってるのに涙.流して
旬ごめんねって言ってたの…。
あなたに会えたらこの子も少しは
元気になるかなと思って…。
起こすわね。」


「いえ…俺…起きるまで待って
ますから寝かせてあげて下さい。」