「ブーブー♪ブーブー♪」


へっ?


梨子の肩越しから
後部座席を見る。


クリクリのつぶらな瞳と
目が合った。


「梨央…。起きちやったのか…。」


「なんで起きちやったんだろ…。
私.まだ声出てなかったよね?」


「もう少しで梨子の
いい声聞けたのに…。」


「バカ!!恥ずかしい事
言わないで!!
梨央♪お目覚めしたの?」


梨子はさっきまで女の顔を
していたのに…。
今は母親の顔に変わっている。


俺の勢いも治まって
父親に戻る。


「梨央が起きたんだったら
夜景見せてやろうぜ!!」


そう言って俺は
梨央を抱っこする。


「うん!!梨央.綺麗だよ!!
見てごらん。」


夜景を見た梨央は
ジーッとみつめていた。


「見せれて良かったな。(笑)」


「うん!!」


「梨子…帰ったら今度
こそ頂くから。(笑)」


「帰ったらね。(笑)」


俺達が笑っていると
梨央も手を叩いて喜ぶ。


「キャハハ♪キャハハ♪」


そんな梨央の声に
俺達もまた笑う。


家族…俺の一番大切な物。


梨子…お前と出会えて本当に良かった。


お前を好きになって良かった。


ずっと離さないから
覚悟しろよ…。(笑)



☆End☆