病院に着いて2時間が経っても
梨子の陣痛の間隔は15分のまま。


「だから言ったでしょ。
これからが長いのよ。(笑)」


相変わらず呑気なお袋の
言葉にイライラする。


「こんなに痛そうなのに
本当に大丈夫なのかよ!?」


梨子は陣痛がくると顔を
歪めて痛がっている。


「大丈夫よ。梨子ちゃん
これからが大変なのよ。
今はお母さんになる準備を
赤ちゃんが与えてくれてるの。
頑張りなさい…。
それと実家のお母さんには
電話しておいたからね。(笑)」


「お義母さん.ありがとう。」


「私も.もう少しでおばぁちゃんに
なるのね…。楽しみだわ。(笑)」


それからすぐに梨子のお母さんと
心ちゃんも来てくれて…。みんなで子供の誕生を待つ。


心ちゃんは梨子の腰をずっと
さすりながら言った。


「梨子…私達って
幸せだと思わない?
大好きな人の子供が
産めるんだよ…。(笑)
梨子…頑張ってね…。」


「うん…。本当に幸せだね。」


隼人…俺達.最高の女と
出会ったな…。


そう…思わねぇ?


どうせお前は言うんだろ?


「だな…。」


ってよ…。(笑)