日を増す事に梨子のお腹も
大きくなって俺達の宝物が
日に日に成長している事を
教えてくれる。


俺は毎日.梨子のお腹に
触れて話し掛ける。


「お−いパパだよ♪
元気に産まれて来いよ!!」


俺はそんな事を言ってる
自分に笑ってしまう。


悪ガキで家にも帰らず親には
心配ばっか掛けて…女にもいい
加減だった俺がまだ産まれても
いない子に話し掛けてそんな些細
な事に喜びと幸せを感じている。


人生って不思議だ。


もし梨子に出会っていなかったら
俺はいまだにいい加減で今が楽し
ければ.それでいい…。
そんな考えで生きていたと思う。


真剣に自分の人生なんて
考えなかったと思う。


でも今は違う…。


梨子とこれから産まれてくる子供
を幸せにしてやりたいと思う。


それは義務ではなく俺自身
がそうしてやりたいと思う
事に幸せを感じている。


梨子と出会って新しく作られた
俺の幸せのレールは永遠に続く
んだ…永遠に…。