「どうして拓馬君が
茉莉華ちゃんを泣かしちゃったの?」

拓馬君の事だから口喧嘩でもしたのだろうか?

「…………。」

睦月君は、黙ったまま何も言わない。

弱った…状況が分からない以上
どうしたらいいか分からない。

もし関係しているのなら
謝りに行かないとならないけど

すると中川先生が私に気づいてくれた。

「小野木さん。お迎えご苦労様です」

「こんにちは。あの……これは……」

中川先生に事情を詳しく聞いた。

やはり言い合いだった。

睦月君は、言われた通り仲良くしようと声をかけた。
しかし、茉莉華ちゃんは、

「茉莉華。低俗の人と遊びたくない」と拒否する。
それに腹を立てた拓馬君と言い争いになったとか

それは、また……凄い内容だわ。

低俗って言葉よく知っていたわよね?
これも父親の影響かしら

考え込んでいたら
拓馬君の怒鳴り声か聞こえてきた。

「はぁっ?何で俺が悪くねぇーのに
謝らないとならねぇーんだよ!?」

すると拓馬君のママが

「拓馬。理由は、ともかく
茉莉華ちゃんに酷い事を言って泣かしたのは、
事実なんだからちゃんと謝りなさい」

厳しく注意した。

「だからアイツが先に
睦月に酷い事を言ったからだし。
それに性格ブスだから
性格ブスと言って何が悪い!?」

「拓馬!!」

「うぇ~ん。また言った~」

余計に茉莉華ちゃんを泣かしてしまった。